恐い会話。
ナムトック。
ナーム(水)トック(落ちる)
一般的には“滝”と訳されるいるが料理名としても有名で、紛らわしくも2種類の料理がある。
1種類目は、
一枚肉を網で焼き、スライスしてハーブ、赤小玉ねぎ、炒り米などと和えたイサーン地方を代表する郷土料理。
網で焼く際に、脂が滴り落ちるのを滝に見立て名づけられたと言われている。
豚の喉肉(トントロ)を使用して作るのが人気で、滝と名づけた意味がよく理解できる。
2種類目は、
グェイティオー(ライスヌードル)のナムトックで、
今日はこの後者のナムトックをご紹介
このナムトック、もちろん滝に見立てて名づけられているのでありますが。
それはなんと・・・豚の血液
血液が滴るのを滝と名づけたなんてまるでホラー映画のよう・・ひぇぇ~~
しかし、ネーミングとは裏腹に、血が入っているなんてまったく想像もできないほど美味しい
美味しい店で食べれば全く生臭さはなし!
血といっても少量だし、火を通すので心配もない。
むしろ、このコクは一度食べたらハマってしまうひとも多く、
日本でも、新宿や横浜にあるゲウチャイのナムトックにハマってしまう人も多いはず♪
タイで有名なのは、アヌサワリーチャイ(ビクトリーモニュメント)周辺に連なる舟そば屋地帯。私はここのナムトックが大好き!
昔、船が主な交通手段だった頃に船上では汁そばが売られ、舟そば(グェイティオールア)と呼ばれるようになったという。
昔は多くの舟そば屋があったが、水の汚染などの理由によりアヌサワリーチャイ運河沿いに上がり店を構え、アヌサワリーチャイ周辺は今も何軒かの舟そば屋で賑わっている。
そこで食べる舟そばがとってもおいしいのです♪
1杯6バーツ。量はわんこそばくらいで、殆ど一口。
もちろん1杯では終わらず5杯は楽勝!
この舟そば、現在はナムトックと呼ばれるほうが多い。
もともとは、スープ鍋の時点で血を入れる(グェイティオールア)か、器の中で血を入れるか(グェイティオーナムトック)の違いがあったらしいが現在は殆ど違いはないらしい。
さて、先ほど美味しい店は生臭くないと記述したが実はテクニックを要する料理でもある。
血を入れてスープを注いだ際に、火を通しすぎてしまうと分離してコクがなくなる
スープがぬるかったり、もたもたしていると火が通らずに生臭くなる
私が習った学校では血の入れ方の何度もレッスンしてくれ、おかげで丁度いいナムトックが作れるようになった
復習を兼ねて、今日はナムトックを作ってみた。
スープのコク、柔らかい豚肉とぷりぷりのつみれ。バジルの爽やかな香りともやしのしゃきしゃき感。いろいろな風味を楽しめる一品。
友達と、うん!我ながら血の入れ方はバッチリだよね♪・・って考えてみたらちょっぴり恐ろしい会話である・・・