《斎》の作り方。
今年は10月11日から始まった“テーサガーン・ギンジェー”(斎)เทศกาลกินเจ
旧暦の9月1日から行われる中国の行事で、菜食期間となる。
架橋の多いタイでは、中国の旧正月やジェーのような中国の行事も、タイ国としての行事同様に大きく影響している。
9日間続くジェーの期間中は↓のような《斎》と書かれた黄色い旗で街中が埋め尽くされる。
信仰する中国人は期間中、厳しい戒律が定められている。
1.肉類(魚介類も含む)を食べてはならない。
2.動物性食品(卵、ヨーグルト、チーズなど)を食べてはならない。
3.刺激物、味の濃い食品を食べてはならない。
4.にんにく、パクチー、玉ねぎ、にらなどの香りの強い野菜を食べて はならない。
5.五戒を守る。
6.精神を穏やかにコントロールする。
7.徳を積む。
8.白い布を纏う。
このように厳しく戒律があるが、最近は中華系タイ人、純粋なタイ人も信仰し、期間を自分で定めて信仰する人もいる。
例えば自分で3日と定めても、食べたくなってしまったら1日に変更したり・・・。そこがなんともタイらしい
個人的にはそういうところが好きなのであったりするが
期間中はジェーの旗があるレストランやお惣菜屋さんではジェーのみ販売される。
驚くのは、肉や魚のように見えるものはすべて植物性の原料のみで作られた食品なのである。
ポーティンガセーと呼ばれる、大豆から作られた挽き肉に見えるもの、
豆腐や大豆から作られたハムやソーセージに見えるもの・・・
そして、ジェーに欠かせない“ミーグンหมี่กึง”肉や魚に見立てているのはなんと小麦粉から作られていた。
今日は、“ミーグン”驚きの作り方をご紹介~
<材料>
強力粉 1キロ
水 4カップ
油 大1
<作り方>
材料を混ぜ合わせ15分ほど練り、ボールに入れて水を加え2時間休ませる。
発酵してぶよぶよとしてきたら水で洗い流す。
小麦粉ばかりが流れていくので、全部流れてなくなってしまうのではないかと思うと・・なんと~ガムのようなものが手の中に残ってくる。
これが“ミークン”。グルテンである。
くにゅくにゅとして弾力があり、味は粉っぽい。
戦時中には、子供を不憫に思う親がガムとして食べさせたと聞いた事がある・・(泣)
そして、これを加工する。
丸くする→ルークチン(すり身団子)
箸に巻き付けて茹で、箸を抜く→肉や、内臓
生地を薄く延ばして木耳を置き、きつく巻き上げ薄切りにする
→豚耳
ミークンをベーキングソーダと合わせて更に発酵させた後、油で揚げる→魚の胃袋
・・と、ミークンから動物性食品に見立てたものが出来上がる。
特に魚の胃袋は本物と見分けがつかないほどそっくりで味も似ている。
ジェーを食べる目的として、健康を意識するという理由もあるらしいが、炭水化物だらけになってしまったり、薄味なので油を多く使用したり、食べたい衝動で揚げ物が多くなってしまったりで結局太ってしまう人が多いのだそう。
去年、私も何日かジェーを体験しようとした。
朝→昼→夜→挫折
私はベジタリアンにはなれないと納得し、終了